No.
01
Name
Keiji Kaneko
Concepter / Buyer
Profile
セレクトショップ「エディフィス」にてバイヤーを務めた後に独立。
自身の活動を経て、2015 年に「レショップ」を立ち上げる。
2019 年 NEAT 西野氏、HERILL 大島氏とともに「WEEKEND」 もスタート。

instagram:@keiji_kaneko
Apr. 02, 2021

二番手のボトムを求めて、その先には

前回は少し小難しそうな事を書いてしまったのですが、ん?そうでもないか笑。やりたい事はとてもシンプルで、テーマも明確なので、企画案をまとめること自体はそう難しくもなかった。   ただ思った以上に当時のものは、縫製的に難しいディテールがあったり、パターンがジーンズのようなガニ股シルエットだったりで、洗練させていくという作業はなかなか難儀なものだった。パタンナーさんが一番苦しんでいた。。。   あ、あと素材に関しては、とても時間が掛かってしまった。完成した姿を想像していきながら、履き心地の良さや扱いやすさなんかも考えていくと、どうしてもまとまらなかった。けど最終的には最初にいいなと思った素材に戻ったので、実はそこまで悩む必要もなかったんだけど、他の素材と比較できた事で「コレだ!」という自信につながったので、悩むことも大事だなと思ったのでした。   ちなみに選んだ素材は「DORMEUIL」のSUMMER TRENCHという生地。Wool 65% Cotton 35%という混率のものだ。何が良いって名前がとにかく気に入っている。サマートレンチ最高です。   せっかくなので、生地の詳細をご覧ください。  

サマートレンチは、ドーメルの革新的な精神によって、伝統的で格式あるトレンチコートの軽量素材の開発に成功しました。英国ヨークシャーにて丹念に織られた<サマートレンチ>は快適性と耐久性を同時に追求した服地となっております。

 

この服地は、昔ながらのトレンチコート服地に使用されている2×2ギャバダイン組織織りとなっております。タテ糸にウール72番手双糸、ヨコ糸にウール&コットン100番手双糸を使用しタテ糸の打ち込みをヨコ糸より多くし、綾組織の角度が非常に急角度に降りあがっております。タテ糸の打ち込みが多い事により服地がきめ細かくなりしっかりとしたタッチとなり、雨や風を通しにくい服地となります。ウールとコットンのブレンドはお互いの特性を服地にもたせます。しっかりとした打ち込みながらも通気性があり、ウールの皺回復力、そしてコットンの耐久性を持ち合わせます。織り工程の後の仕上げ工程では表面をクリーンに仕上げると共に、弱撥水性をもたせております。

  もう明らかにアウター用の生地なんだけど、この特性はパンツにも良いと確信し、ワークスラックスに採用した。ワーキーな色合いに上質な佇まい。もうこの生地しか選択肢はありませんでした。   そんなこんなでかなりの時間を要して完成したワークスラックスがこちらです。   ワークパンツ特有のガニ股シルエットを整えて、その運動性と履き心地の良さを維持しなかがらも立ち姿にこだわったオリジナルパターンがちょっとご自慢。   素材との相性は本当に抜群だった。野暮なデザインに美しいドレープと隠しきれない上質さ。肌当たりの良さも格別で、脚を通した瞬間にすぐ感じられる。   股の仕様はどこまでこだわるか、あまり無理するところではないけれど、当時の丁寧で堅牢なつくりを表現したくて無理言ってお願いした。   縫製も質の良いスラックスを意識して、糸番手を細めにして、運針も細かめにする事でワークスラックスらしさを意識した。   シルエットは、ヒップ下から裾までストーんと縦に落ちるどストレート。クッションなしでもいいし、画像のようにワンクッションでドレープを出すのもありかと。個人的には3.5cmダブルにしてノークッションも挑戦してみたい。   生地の良さも相まって、とにかく股の動きに引っかかりがなく、脚の動きを妨げまないので履き心地が良い。ジャストサイズで履いて股をしっかり合わせると堪能できるとおもいます。   二番手を作ろうと思って頑張ってみた結果、一番手になりかねないものが出来上がってしまったかも知れない。   発売は、4/3(sat) 10:00より リンクは発売のタイミングで追加します。 https://store.inventory-iac.com/items/42697
Apr. 01, 2021

二番手のボトムを求めて

好きなボトムはジーンズ。とにかく昔からジーンズが好きで、ビンテージからビンテージ風まで幅広く買い続けてきた。最近はもっぱらビンテージの501と大江洋服店のジーンズをヘビロテするのがお決まりで、他のパンツはちょっと気分を変えたい時に履くことが多い。   恐らく今後もワードローブの中心はジーンズであることは間違いなさそうなんだけど、さすがにそろそろ不動の二番手のパンツが欲しくて、ここ数年探し続けている。買い付けという仕事をしていながらも、自分にベストなものを見つけるのは難しく、これはかなり苦手な分野だ。   自分の趣向を紐解いてみると、基本的にワーク要素は欠かせないようで、手持ちのものはどれもワーク系やミリタリーのものが多い、でもなぜ満足していないのかというと、恐らくただそのまま野暮ったいからだ。   であるならば、めちゃくちゃワークなんだけれど、洗練されたものをつくってみようと考えた。ちょっと贅沢だなと思えるぐらいのものがよい。   改めてワークパンツを研究してみると、1950年以前のモノの作りの良さに理想のバランスを見た。ドレスの作りとワークのラフさがバランスよく詰まっている。その美しいワークパンツの全盛期を思わせる、例えるなら「ワークスラックス」なるものを企画しようと思い本企画は立ち上がった。   つづく